タカの渡りの記録
「タカの渡り」には本当に不思議な魅力を感じます。
「迎える」春の渡り、「送る」秋の渡り、この時期が近付くと胸がワクワクします。
毎年、春と秋に繰り返されるのですが、何かしら違いが有り、その都度新鮮な興味が湧いてきます。

◇ 2022年春の渡り
昨秋の東行きハイタカは一昨年、昨年に続き少なかったので、この春の西行きハイタカの数はが気になる所です。但し、昨秋、伊良湖では海上遠くをかなりの数のハイタカが渡ったようなので、この影響が有るのかどうか興味深い所です。最も、海上を渡っているのは例年の事で、たまたま昨秋見つかっただけで有れば、今春には影響無くても不思議では無いのですが?
◇ 2021年秋の渡り
今秋もコロナの影響で、渡り観察が充分出来ず、中途半端になりました。但し、ハイタカの東行きは、知人のネットワーク情報に寄れば昨年よりは、多少回復したようで喜ばしい事です。伊良湖では、強目の北西の風が吹く時、南の海上遠くをかなりの数のハイタカが渡ったとの事で、過去最多のハイタカ東行きがカウントされており、渥美半島のハイタカの渡りに対し従来の考え方を見直す必要が有りそうです。特筆事項としては、伊良湖でのサシバの渡りは、信じられない程低調で過去最低数となりました。加えて、小鳥の渡りですが、今年はこれまでになく寂しく、両者の回復が待たれます。
◇ 2021年春の渡り
昨秋の東向きハイタカは昨年に続き少なかったので、この春の西行きハイタカの数はやはり少なかった印象です。但し、コロナの影響も有り、観察日が少なかったので、詳細は不明です。兎に角、秋に東へ多く渡って呉れない事にはどうしようも無いので、回復することを祈るばかりです。
◇ 2020年秋の渡り
今秋はコロナの影響で、渡り観察が充分出来ず、詳細な動向は分かりませんが、知人のネットワーク情報に寄れば、昨年と同じように、東行きハイタカは少なかったようだ。同様に小鳥の渡りも寂しい限りで、両者の回復が待たれます。
◇ 2020年春の渡り
昨秋の東向きハイタカが急減した影響を受け、この春の西行きハイタカの数が大きく減少し、残念な事です。尚、気になるサシバですが、今シーズンはコロナの影響であまり観察出来なかったので、今後の動きに注意したい所です。
◇ 2019年秋の渡り
ハイタカ属の渡りでは、2015年頃からハイタカの東行きが急増しているのですが、一転今年は東行きのみならず西行きも少なく、今後回復して欲しいものです。それと、小鳥の渡りも寂しい限りで、回復が待たれます。
◇ 2019年春の渡り
昨秋も東向きハイタカが非常に多かったのですが、無事に越冬して西へ向かうハイタカは昨年よりは多少増えたのですが、観察日の条件の違いを考えると、概ね同じような傾向に有ると思います。尚、サシバの渡りが、この春の気候条件に恵まれて居なかったとは言え、3月下旬から4月上旬の個体数が、例年と較べ極端に少なく、今後の動向が気になる所です。
◇ 2018年秋の渡り
2015年頃からハイタカの東行きが急増しているのですが、今年も非常に多く、この頃は西へ渡るツミの数より、東へ渡るハイタカの数の方が多くなる傾向にあります。一昔前はハイタカがツミより少なかった事を思うと、ハイタカが好きな私には嬉しいことです。その要因としては、大陸における繁殖環境か、渡りのコースの変化が有るのでしょうか?
◇ 2018年春の渡り
昨秋も東行きハイタカが非常に多かったのですが、その割にはこの春西へ渡る数は昨春と較べると少ないように感じます。西へ向かう時は行きとは別コースを取る個体も居るのでしょうか?今年も数は少ないのですが、ツミが西へ渡り、行き先が気になるところです。
◇ 2017年秋の渡り
今年もサシバ、ハチクマの渡りは例年に較べ多少早目に始まりました。今秋は、9月に好天が多かったため、順調な渡りだったようです。特に、静岡の杉尾山で渡った大群が、その後行方が不明なってしまう事が時々有ったのですが、今年は伊良湖でその一部が確認され、今後の参考になると思います。
一方、ハイタカ属の渡りでは、2015年頃からハイタカの東行きが急増しているのですが、今年は特に多く、来春の戻りの渡りが本当に楽しみです。そして、繁殖が順調に進み個体数のさらなる増加に繋がる事を願っています。(12月11日)
◇ 2017年春の渡り
昨秋も東向きハイタカが非常に多く、無事冬を乗り越えて、この春に西へ向かう個体が多かったのは嬉しい事です。例年ツミは少ないのですが、西行き個体が時々見られました。
一方、サシバ、ハチクマの渡りですが、今年は渥美半島の渡りルート調べを行ったため、はっきりしたことは言えませんが、まずまずだったと思います。尚、渡りルート調べでは、サシバは気象条件(風向き)によって、上陸地点が変わりそうなことがわかりました。伊良湖岬だけでなく、日出の石門からも上陸する個体がかなりいるようです。来年も調べて見たいと思っています。
◇ 2016年秋の渡り
今年もサシバ、ハチクマの渡りは例年に較べ早目に始まりました。太平洋高気圧の位置も関係したようで、秋雨前線の活動が異常に活発となり、天候が悪い日が多く、渡りルートも影響を受けたように感じます。(猪子山コースが多く、白樺峠が少ない等)
一方、ハイタカ属の渡りでは、気温の高いことが影響したのか、例年より遅いスタートでした。今年も東向きのハイタカが例年になく多く、今後もこの状態が続くのか注目されます。尚、小鳥達ですが、アトリは例年になく多いのですが、その他の小鳥は寂しいまま終わってしまい、来年には復活して欲しいものです。
◇ 2016年春の渡り
昨秋は、東向きハイタカが非常に多く、この春には西向きが多くなることを期待していましたが、例年に較べ数は多かったようです。
次にサシバですが、いつもなら渡り始める3月末に93羽も渡り、今年は例年より渡りの開始が早かったようです。数としては、かなり多かったようです。今年は、観察日数が増えた事は有りますが、例年以上に多かったようです。この、状況が今後も続くといいのですが?
最後にハチクマですが、5月中旬以降の天候に左右されるので、判断が難しいのですが、例年と比べて特に大きな変化は無いように思います。(6月5日)
◇ 2015年秋の渡り
今年もサシバ、ハチクマの渡りは例年に較べ早目に始まり、早目に終了した感じです。特に今年は、秋雨前線の活動が弱く、好天が続いたため、ピークらしいピーク感がなく、平均的にだらだらした渡りの印象です。
一方、ハイタカ属の渡りでは、東向きのハイタカが異常に多く、来春の渡りが愉しみです。ツミは例年のピーク時期に当たる11月初旬に少なく、今後の動向が注目されます。尚、小鳥達ですが、近年稀に見るほどの寂しさで、来年の復活が待たれます。
◇ 2015年春の渡り
今シーズンは、ハイタカの渡りで幸先良いスタートを切りました。しかし、3月下旬以降のサシバの渡り時期に不順な天候が災いして、良い渡りにめぐり会うことが出来ませんでした。確かに天候は良くなかったのですが、サシバの数は、特にここ数年減って来ているのは間違いなく、本当に気になるところです。
一方、渡りの後半のハチクマですが、例年より遅い時期に(5月末)にも結構渡っていて、今後の動向が気になるところです。今年の一番の特徴は、5月23日にアカハラダカに巡り合えたことです。もちろん、春の渡りでは初めてです。小型タカは今後も注意深く見る必要が有りそうです。
◇ 2014年秋の渡り
今年のサシバ、ハチクマの渡りは例年に較べ早目に始まり、早目に終了した感じです。伊良湖のカウント数は少し回復したようですが、寂しいものです。気候変動の影響で、内陸寄りへコースが変わったのでしょうか?
一方、ハイタカ属の渡りは、やや遅目に開始したのですが、まずまずで、昨年少なかったハイタカの数も例年並みだったと思います。とにかく、小鳥の渡りが盛んで、特にアカゲラ、アトリ、カケス、ウソが特徴的でした。この季節らしいハイタカ属の渡りの回復は来年以降も継続して欲しいものです。
◇ 2014年春の渡り
初孫の誕生で、あまり渡りを見に行けなかった事は有るかもしれないのですが、サシバの渡りは寂しいものでした。4月のピーク時にも数は出なくて、この先どうなるのか本当に心配です。もう一方のハイタカですが、昨年の秋、東向きがそれほど多く見られなかったことから、この春の状況は仕方がないかもしれません。
◇ 2013年秋の渡り
今年の伊良湖におけるサシバ、ハチクマの渡りは、本当に寂しく一昔前なら一日で渡るくらいの数で、あまりの少なさに皆首をひねるばかりです。
ハイタカ属の渡りも芳しくなく、例年の11月初旬のピーク時には、もう数が減ってくる有様です。小鳥の数、種類も少なく、ハイタカ属の渡りの時期とは思えない年になりました。
◇ 2013年春の渡り
今シーズンは、黄砂や大陸の大気汚染の影響も有り、視界が悪い日が多かった。だからというわけでもないだろうが、渡りはサシバ、ハイタカとも全くの低調。
◇ 2012年秋の渡り
今年の伊良湖におけるサシバの渡りは、昨年に較べてかなり数を戻したのですが、それにしても、少なく今後が非常に心配です。
一方、ハイタカ属の渡りはまずまずで、小鳥達も多くハイタカ属の渡りらしいシーズンを楽しめました。そして、ノスリの数も多いことが特徴でした。
◇ 2012年春の渡り
この春の渡りは、本当に寂しい限りでした。特に、昨秋のハイタカがまずまずだっただけにこの春の期待もあったのですが、残念でした。又、サシバも天候が良くなかったこともあるのでしょうが、この先が不安です。
◇ 2011年秋の渡り
今年の伊良湖におけるサシバ、ハチクマの渡りは、昨年と同じように寂しい渡りとなりました。
一方、ハイタカ属の渡りはまずまずだったようですが、私が行く日は天候がイマイチでツミのカウントが伸びませんでした。ハイタカは東向きが多く、来年の春が楽しみです。
◇ 2011年春の渡り
昨年の秋の渡りで、東向きハイタカが多く、この春は期待に違わず快調でした。また、サシバやハチクマも順調で、良い春の渡りとなりました。
◇ 2010年秋の渡り
一昨年、昨年と盛り返していた伊良湖のサシバは、今年は又寂しくなってしまいました。本当にこの後どうなるのでしょうか?一方、ハイタカ属の渡りは、まずまずで、昨年ほどではないのですが、ハイタカの東向きは結構いたように感じます。
◇ 2010年春の渡り
この春の特筆は、アカアシチョウゲンボウを渡りで初認したことです。何時の間にか東へ飛び去っていく2羽をハヤブサだと思っていたら、アカアシとの写真判定で大騒ぎ。他には、ハチクマが大挙渡ったことです。せいぜい”数羽見られれば良し”というところなのに、64羽とは!!たまにはこういうことも有るので、フィールドに出なくては。
◇ 2009年秋の渡り
今年も伊良湖のサシバ、ハチクマはまずまずのようでした。一方ハイタカ属ですが、ツミは少なかったのですが、ハイタカが多く渡り、私には楽しいシーズンでした。(尚、ツミは伊良湖では例年並みに渡ったようなので、安心しました。)
◇ 2009年春の渡り
今年は暖冬なので、渡りは早いかと思われたが、3月下旬の冷え込みが影響 したのか、出足が鈍い。しかし、その後サシバは、2回の当たり日が有り、まずまずでした。一方、ハイタカは少なく、私にとって寂しいシーズンでした。
◇ 2008年秋の渡り
伊良湖でのサシバの渡りはこのところの減少傾向から、今年は盛りかえした ようでほっとします。後半のハイタカ属ですが、小鳥達(特にイカル、マヒワ、シメ、カワラヒワ等)の渡りも結構盛んで、それに連れてツミ、ハイタカも順調に渡りました。
◇ 2008年春の渡り
今年の春も天候が良い割には、渡ってくるサシバが少ない。4月中旬にはも う少しまとまって渡って来ても良さそうに思うが。まあ、毎日見ている訳では ないので、実際にはちゃんと渡って来ている事を期待します。
◇ 2007年秋の渡り
全体として見れば、今年も昨年の秋と同じ様な感じで、比較的晴天に恵まれ たためかメリハリに欠ける渡りでした。伊良湖でのサシバの数が毎年 少なくなって来ているのが気がかりです。又、小鳥の渡りが寂しく、それに ともなうハイタカ属の渡りも少なかったように感じます。
◇ 2007年春の渡り
4月の中旬以降、土日の天候に恵まれず、観察に行けなかったので、全体と してどうかは分かりませんが、順調だった事を期待します。
◇ 2006年秋の渡り
昨年は ハイタカ属の渡りが多く、中でも東向き個体が非常に目立ちました。今年は どうなるのでしょうか?昨年と同じ様に楽しませてくれると良いのですが!
◇ 2006年春の渡り
昨年の秋には、東向きのハイタカ属の渡りが多かったので、戻りの個体が楽 しみにしていましたが、案の定、ハイタカの西向き個体が多く楽しませてくれ ました。但し、ツミも同様に期待して居たのですが、これは肩透かしを食らっ た感じです。一方、東向き個体は異常に少なかったようで、今年の特徴です。 もうひとつ気が付いた事は、そのうを膨らませたハイタカを良く見掛けた事 ですが、これはたまたまそうで有っただけかも知れません。
◇ 2005年秋の渡り
この秋 の特徴は何と言っっても、東向きのハイタカそしてツミが多かった事です。 これ程の数が東へ渡るのは見たことが有りません。来年の春が楽しみです。
◇ 2005年春の渡り
春の渡 りは数が少なく、また気まぐれに思われたりするのですが、ハイタカ属の成 鳥が、秋とは違って驚く程近くを飛んでくれたりすることが有り、非常に魅 力的な事を体験した年でした。
◇ 2004年秋の渡り
今年は猛暑の ためどんな渡りになるのか心配しましたが、サシバやハチクマは昨年と同じよう なパターンの渡りだった。しかし、ハイタカ属の渡りは例年に比べて遅かったよ うに思う。又、小鳥の渡りが極端に少なかったのが気がかり。
◇ 2004年春の渡り
今年は足 の怪我のため、遅い観察スタートとなりました。天候が不順で思うように 観察出来なかったので、来年に期待します。
◇ 2003年秋の渡り
"今年も冷夏で渡りは早いのでは?"とスタートしましたが、結局昨年と同じような経過をたどりほぼ平年並みだったように思います。天候が良かったことも有り、サシバの渡りのピークらしいピークは有りませんでした。扇子山では昨年とほぼ同じ数のタカが渡っていることが分かり、従来予想していた以上に渡っているようです。
◇ 2003年春の渡り
サシバの 渡りは平年並みだったように思います。ただし、ハチクマは天候が悪かった せいも有りますが、1羽も見ることが出来なかったのは気になります。
◇ 2002年秋の渡り
"今年の渡りは早いのでは?"との話も有りましたが、結局ほぼ平年並みだったように思います。今年の渡りの特徴は、ハチクマとツミが多かったことです。扇子山(岡崎市)では今年,"扇子山のタカの渡り観察グループ"が結成され、調査の結果思っていた以上に渡っていることが分かり、今後の継続的な調査が楽しみになりました。残念ながら見ることは出来ませんでしたが、11月4日に渥美でアカアシチョウゲンボウが出ており、越冬地がアフリカ北部と聞くと渡りの神秘を感じます。
◇ 2002年春の渡り
この春は、ノスリが多かったのが印象的でした。観察日が全体的に好天に恵まれた事も有り、サシバの数もまずまずでした。ハイタカの西進も昨年よりは多かったのですが、もう少し渡っているのではないかと思います。来年に期待します。
◇ 2001年秋の渡り
好天に恵まれたためか、サシバの渡りのピークらしいものは見られず、平均的だったようです。そんななかで扇子山でハチクマの大挙しての渡り、渥美でアカハラダカを見ることが出来たのは好運でした。
◇ 2001年春の渡り
注目していたハイタカの西進はあまり観察できなかったが、5月になってハチクマやサシバがかなり渡っていることを確認できたのは収獲でした。
◇ 2000年秋の渡り
秋の渡り前半のサシバは春の結果から心配されたが、例年並みの模様で一安心。後半のハイタカ属の渡りで、天候のせいかハイタカが少なかったのが気がかりです。
◇ 2000年春の渡り
観察日の天候不順のためか、渡り数が昨年に較べ少なかったのが気がかりです。
◇ 1999年春の渡り
Birder('98年 9月号)「春も秋もタカは渡る」に刺激され春の渡り観察開始。